福島応援

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2015年10月11日日曜日

2015年10月11日街頭活動チラシ③




~おさらい・不安の源~


放射線は細胞を壊し遺伝子を傷つけます。
しかし、そもそも自然に存在し、人間の身体もそれに対応しながら今に至っています。
人間が浴びても問題ないとされる「年間放射線量1ミリシーベルト」とはどういう数字なのか。

線量計や自治体で扱う数字ではμSV/h(マイクロシーベルト毎時)が使われるので、単位を揃えると1mSV=1000μSVになります。
それを時間で割れば1年は8,760時間なので1000÷8760=0.114となってだいたい0.11μSV/hという数字が出ます。
0.11μSV/hのところに居続けると、年間で1mSVの被曝になるわけですが、国はこの数字にいろんな数値をかけて、0.23μSV/h(0.11の倍以上ですね)が年間1mSVの被曝としています。
2015年10月の時点で、府中市の保育所の砂場で最も高い計測値は0.071μSV/hと公表されています。
胸部レントゲンは一回につき0.05mSVの被曝、胃のレントゲンは0.6mSVの被曝があるとのことですが、さて、この数値が根拠もなく突然20倍まで大丈夫とされて、素直に納得できるでしょうか。

ここでの0.23μSV/hは「空間線量」で、その周囲にある放射性物質から発せられます。
放射線量は発せられてからの距離で変わり、距離が近ければより多くの放射線量となります。
そして、放射性物質の量が多ければ放射線量も増えます。
原子力発電所の事故により、放射線を発する放射性物質は粒子に付着してばら撒かれました。
均等ではなく多いところも少ないところもあります。
線量の高い「ホットスポット」なども出現します。

これを地面ごと剥ぎ取るのが「除染」です。

しかし、住宅地や道路などは除染されても、山林は手付かずのままです。
雨が降れば、風が吹けば、山林に撒かれた放射性物質は流され、移動し、除染した土地に入り込みます。
吹き溜まりや湖沼に溜まります。
地下水にも流れます。
そして、その粒子が何らかの形で体内に入れば、その周囲の細胞は壊され遺伝子は傷つきます(体内被曝)。
現地の方は「水がとにかく心配だ。」と話されます。
水源の湖には湖底に放射性物質が溜まっているからです。

放射能は、目に見えず、音に聞こえず、においも無く、しかし命に影響を与えます。
「目に見えない怪物と戦っている」と現地の方はおっしゃいました。
そして、必要なのはその怪物への不安や恐怖を取り除くための施策なのに、それがなされていないとも。

その一方で避難解除は役所が決めたスケジュール通りに「粛々と」進められています。

全ては、東京電力福島第一原子力発電所が事故を起こしたことに起因しています。

原子力発電所が事故を起こす、核事故とはこういうものであるということを、しかし、私たちは学んでいるのでしょうか。

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