福島応援

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みんなで集まってにっこりわらって

2013年8月11日日曜日

8月11日活動報告

まさに酷暑の8月11日でしたが、地元のお祭りや日曜、お盆休みの人手で賑わうフォーリス府中前にて定期活動を行いました。
 夏休みと日曜日の両方で子どもも沢山来ました。
みんなの心に何か伝わってほしいなと思います

 札幌から佐川さんが駆けつけてくださいました!
同じく札幌へ避難されている宍戸さんが思いのこもったアピールをしてくださいました。
「あの事故の時、必死に頑張ったのは私たち地元の関係者なんです!そして今、私たちはふるさとがなくなってしまいました。福島の原発事故は決して人ごとではないことを考えてください!」
 今回の新しい試み。視覚に訴えるためにパネル展示をしてみました。参加者が持っているパネルを道行く人が興味深そうに眺めます。効果ありです!
原発紙芝居、ティモシー氏の報告につづき、今回はヒロシマ・ナガサキの歌をとりあげました。

実は14:45を過ぎたあたりから凄まじい雷雨となりました。間一髪片付けが間に合いましたがフォーリス一帯で停電になり、駐車場が開かなくなるハプニングがありました。

8月11日チラシ3

~ティモシー・ムソー氏の講演~

原発に技術者として勤務された経歴を持ち、原発紙芝居の作者でもある「山田太郎」さんより報告です

7月29日13:30から第一衆議院議員会館多目的ホールで開催された、米サウスカロライナ大学・生物学教授ティモシー・ムソー氏の講演「放射性物質の生態系・遺伝的影響」(主催:春を呼ぶフォーラム&7・29実行委員会)を聴いてきました。
ティモシー氏はチェルノブイリの周辺で14年間、3・11事故直後の7月から福島県での調査を開始し、6回も福島県内を訪れ現地調査を行っています。そして結論として、次のような発見があったと報告しました。
科学的(統計的)手法での調査結果としてこのような報告を聴いたのは初めてです。恐ろしい内容ですが、今後の日本の針路を考えるためにとても参考になると思います。

「チェルノブイリと福島の野生生物研究における主要な発見:

  1. 研究した生物の大部分で、放射性汚染物質への被曝レベルに正比例して、遺伝子損傷率が有意に上昇している
  2. 研究した生物の多くで、汚染レベルに正比例して、奇形率および発育異常(発生的異常)率が上昇している
  3. 研究した生物の多くで、出生率が低下している
  4. 研究した生物の多くで、寿命が短くなっている
  5. 研究した生物の多くで、個体群の規模が縮小している
  6. 研究した生物の多様性が有意に縮小する。多くの種が局所的に絶滅
  7. 突然変異が世代から世代に伝えられ、経時的蓄積の兆候が見られる
  8. 突然変異は放射能汚染地域から、被曝していない個体群に移動している(即ち、固体群バイスタンダー効果)」


また、質疑応答の中で、ティモシー氏は上記のような野生動物へ影響は人間にもありうるだろうと答えていました。

終了後の懇親会で、コメンテーターとして参加していた東北大学医学部の岡山博さんと懇談していろいろ貴重な勉強ができました。岡山さんのコメントで胸を打ったのは、彼が最後に言った「3・11事故の本当の原因は日本では自由な議論ができなくなっていることだ」という言葉でした。

会場からは「日本も東電も、原発爆発の敗北を認めず、原因調査もせず!これじゃ戦時中の、アジアで2000万人を殺し・日本人を300万人殺した天皇制の大日本帝国支配の、大本営と同じと」意見が出ていました。
日本という国家は、自然を敵に回しても、大敗北を喫したのだと私は思います。今のままでは、この後、どんな形の「無条件降伏」をしなければならなくなるのかが心配です

8月11日チラシ2

~若い人たちの声・2~

前回6月11日の街頭活動では学生達がボランティア参加をしてくれました。街角で自分たちの意見を人々にアピールすることが初めてという学生も多く、とても良い経験、勉強になったようです。学生達の感想をまとめてみました。


私自身、震災の現場を実際に見ることなく2年3ヵ月が経過しメディアの報道も少なくなったことで正直なところすでに過去のことであるような気がしてしまっていました。しかし、まだ今現在も原発事故が解決したわけではないし困っている人、避難している人がたくさんいるのだということを改めて感じました。そして私が被災地に対してできる募金もボランティアもわずかですが、大切なのは震災があったこと、困っている人がいることがいるということを忘れないことだと思いました。人手が足りない今、お金よりも先に送るべきなのは人なのだと思いました。ボランティアに行きたいという意志があっても、交通費、食費、宿泊費など個人ではなかなか出すことができず行けない人が多いのではないかと思っていたため、その部分を援助することによってボランティアに行ける人が増え、さらに人手が増えることで一人でも多くの人が在宅で暮らし続けることができるといいなと思います(3年生EY)

様々な年代の方が募金してくださっていましたが、やはり年配の方が多かった気がしました。それに比べて、高校生や大学生、20代の方々が見向きもしないで前を通りすぎていき、すごく悲しくなりました。若い人たちに知って欲しいな、また、他人事にしないで、もっと関心を持って欲しいと強く思いました。震災から2年が経って、支援や救済など薄れてしまっているな、と感じます。被災地の現状や、病院、ヘルパー不足の現状をしっかり見て、様々なことを学んで、感じて、帰ってきたい。知っている歌があまりなくて横断幕を持って立っているだけになってしまいましたが参加出来てよかったです。(3年生RS)

将来を背負う若い人たちに、私たちはあまりにも重い課題を残してしまいました。学生達の言葉を頼もしく感じるとともに、それぞれの世代がみんなでこの問題に取り組む必要を改めて感じます。

8月11日チラシ1

~原発事故は福島だけの問題ではありません~

福島から札幌へ避難された宍戸さんからの報告です

福島市や郡山市を訪れたなら、皆さんはきっと「福島は復興した。」と思われるでしょう。
駅前は人や車が行きかい、お店にはたくさんのものが溢れ、震災以前とあまり変わらぬ街並みがそこにそのまま存在する。誰もマスクなんてしていません。習い事に通う子どもたちが目の前を通り過ぎていきます。あまりにも普通の、どこにでもある地方都市の風景。

なーんだ、心配することはなかったんだ。きっと、そう胸をなでおろすことでしょう。

ですが、この景色の隅っこには放射線量を知らせるモニタリングポストがあります。
宿泊するホテルには「室内の線量は0.05マイクロシーベルト/毎時ですので安心してお過ごし下さい。」という貼り紙があるかもしれません。市街地をちょっと外れた田園の中に、汚染された土がみっしりと詰められた黒や白の巨大な袋がいくつも並べられている風景を見ることもできるでしょう。さらに太平洋側に車を走らせれば、今なお自由に出入りできない場所が、そこには存在し続けています。

私の故郷の町には原発がありました。私の実家のある場所は、放射線寮が高く居住制限区域に分類されています。町が誇る桜の名所は、今なお立ち入りが禁止されています。皆さんは、ある日故郷を取り上げられるということが、どういうことか考えたことがありますか?

震災当時、私は東京電力福島第一原子力発電所から50キロ以上離れた町に住んでいました。一番濃い放射性物質を含む風が吹いた方角にありますが、国からの避難指示は出ませんでした。
私は現在、自主避難者として家族で札幌に暮らしています。ですが自主避難者の6割から7割が小さな子どもとお母さんという組み合わせの母子避難です。お父さんは福島に残り、二つ竈を支えるために働いています。親子が離れ離れになっても、子供の健康を守りたいと考えた末の選択です。
一見、日常を取り戻したように見える福島から、私のもとへ「避難をしたい。」という相談がたくさん寄せられます。福島に残ることを決めた方の中にも「本当は、福島で暮らすことを安全だなんて思っていない。」「水もペットボトルを買っているし、野菜も遠くのものを取り寄せている。」そう、泣きながら話される方がいます。そんな不安を福島で誰かと共有することは実はなかなかできません。放射能は危ないと考えることが復興を妨げると言われてしまうからです。
福島は、補償の有無や放射線による健康被害に対しての危機感の差などが人間関係をきしませています。

放射線の影響については、実際これから何が起こるのか誰も正確に予測はできていません。

そこに住み続けることがいいのか、家族や友人と離れても避難をすべきなのか、明確な答えはどこにも存在しません。長期の休みだけでも子どもたちの体を休ませてあげたいと、この夏もたくさんの保養企画が組まれています。

福島の事故は未だ継続中です。つい最近になって放射性物質を含んだ水が海に流れていたことも発表されました。

どうか、福島の原発事故を、ご自身の事として考えて欲しいのです。

みなさんが明日、この場所を追われることになったら、その時どうするかを考えて欲しいのです。今、胸いっぱい吸い込んでいる空気は安全なのか?喉を潤す水が安全なのか?そんなことを考えながら日々を生きるというのはどういうことか考えて欲しいのです。原発事故は福島だけの問題ではありません。
(宍戸 隆子)

2013年8月9日金曜日

8月11日定期活動のおしらせ

8月11日(日)14:00からフォーリス府中前で定期活動を行います
この日は府中商工まつりの最終日とも重なるため多くの人出が予想されます
混雑が激しいようでしたら府中駅寄りの場所で活動をする予定です
よろしくお願いします


福島応援OnSong定期活動
2013年8月11日(日) 14:00~15:00
・歌とあいさつ
・避難先の札幌からアピール(佐川さん)
・ヒロシマ・ナガサキの歌
ほか