福島応援

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2016年2月11日木曜日

2016年2月11日街頭活動チラシ①

~ゴールはどこか~


原子力発電所の事故は、何を持って収束とみなすのでしょうか。

単純に考えれば、撒き散らされた放射性物質を除去し、その源を封じ、二度と放射性物質が生じたりばら撒かれないようにすることでしょう。つまり放射能の除去と二度と事故を起こさないようにすることです。

福島第一原子力発電所の事故に対し東京電力は廃炉を決めて収束に向けてのロードマップを公表しており、その期間を30年から40年と見積もっています。途方もなく長いようにも思えますが、実際は40年でそれは可能なのでしょうか。
東京電力のロードマップにも「工法の検討 等」「処分方法の検討 等」とあり、さらには「処理処分の技術的見通し」は2021年以降に立てる予定となっています。

何も決まっていないのです。

同じくレベル7の核事故が起きたチェルノブイリでは、メルトダウンした核燃料の放射線が外に出ないように鉛とセメントの“石棺”を事故から30年経った今も作り続けています。
封じ込めるだけで30年かかっているのです。福島第一原子力発電所においては、1号炉、2号炉、3号炉で核燃料が溶け落ち、炉の下部を突き破り、さらには土台すらも突き抜けて、どこにどのような状態であるのかがわかりません。しかも、核反応は続いたまま大量の放射線を出し続けています。
そして、そこに地下水が流れ込み、大量の核汚染された水を出し続けています。
地下水を止めるために凍土壁と遮水壁を作ったものの、1日400トンの汚染水が増え続けています。
汚染水はタンクに貯められ、浄化して外へ排出する手順になっていますが処理量が追いつきません。

水だけではありません。

ここで出た廃棄物をどこへ保管するか決まっていません。
溶け落ちた核燃料を取り出せたとして、それを保管する場所も技術もまだありません。
除染で出た廃棄物も同様です。
40年どころか、100年経っても収束には至らないのではないでしょうか。


でも、わたし達はそこに向き合い、克服していく必要があります。


今現在も、廃炉作業に多くの人が放射線にさらされながら従事しています。


その間、暮らしを脅かされる人がいます。


苦しい暮らしを強いられている人がいます。


あるものはふるさとを奪われ、あるものは、不安の中帰還を促され、あるものは去らざるを得なく
なっています。


今現在、福島県では10万人が避難生活を強いられています。


原子力発電所が事故を起こす=核事故とはこういうものであるという事を、わたし達は目の当たりにしています。

ゴールはどこにあるのでしょうか。
100年、いや、それ以上先でしょうか。

にもかかわらず、原子力発電所の再稼動が始まりました。

事故が起きれば同じ苦しみが繰り返されるのに。

そして、原子力発電所は使用済みの核燃料=核のゴミをだします。
この核のゴミは、無毒になるまで数万年かかり、その間安全に保管されなければなりません。
原子炉が稼動すれば、核のゴミは増え続けます。

わたし達は、ゴールをどんどん遠くに追いやってしまっています。

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