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2013年8月11日日曜日

8月11日チラシ3

~ティモシー・ムソー氏の講演~

原発に技術者として勤務された経歴を持ち、原発紙芝居の作者でもある「山田太郎」さんより報告です

7月29日13:30から第一衆議院議員会館多目的ホールで開催された、米サウスカロライナ大学・生物学教授ティモシー・ムソー氏の講演「放射性物質の生態系・遺伝的影響」(主催:春を呼ぶフォーラム&7・29実行委員会)を聴いてきました。
ティモシー氏はチェルノブイリの周辺で14年間、3・11事故直後の7月から福島県での調査を開始し、6回も福島県内を訪れ現地調査を行っています。そして結論として、次のような発見があったと報告しました。
科学的(統計的)手法での調査結果としてこのような報告を聴いたのは初めてです。恐ろしい内容ですが、今後の日本の針路を考えるためにとても参考になると思います。

「チェルノブイリと福島の野生生物研究における主要な発見:

  1. 研究した生物の大部分で、放射性汚染物質への被曝レベルに正比例して、遺伝子損傷率が有意に上昇している
  2. 研究した生物の多くで、汚染レベルに正比例して、奇形率および発育異常(発生的異常)率が上昇している
  3. 研究した生物の多くで、出生率が低下している
  4. 研究した生物の多くで、寿命が短くなっている
  5. 研究した生物の多くで、個体群の規模が縮小している
  6. 研究した生物の多様性が有意に縮小する。多くの種が局所的に絶滅
  7. 突然変異が世代から世代に伝えられ、経時的蓄積の兆候が見られる
  8. 突然変異は放射能汚染地域から、被曝していない個体群に移動している(即ち、固体群バイスタンダー効果)」


また、質疑応答の中で、ティモシー氏は上記のような野生動物へ影響は人間にもありうるだろうと答えていました。

終了後の懇親会で、コメンテーターとして参加していた東北大学医学部の岡山博さんと懇談していろいろ貴重な勉強ができました。岡山さんのコメントで胸を打ったのは、彼が最後に言った「3・11事故の本当の原因は日本では自由な議論ができなくなっていることだ」という言葉でした。

会場からは「日本も東電も、原発爆発の敗北を認めず、原因調査もせず!これじゃ戦時中の、アジアで2000万人を殺し・日本人を300万人殺した天皇制の大日本帝国支配の、大本営と同じと」意見が出ていました。
日本という国家は、自然を敵に回しても、大敗北を喫したのだと私は思います。今のままでは、この後、どんな形の「無条件降伏」をしなければならなくなるのかが心配です

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