福島応援

福島応援
みんなで集まってにっこりわらって

2013年5月11日土曜日

5月11日チラシ①

~被災者の苦難は全く終わっていない~ 
2013年5月8日。福島応援OnSong有志で福島県いわき市にあるIL(自立生活)センターいわきを訪問し、いわき市の現状と何が求められているかを伺ってきました。

いわき市は33万人の人口を抱え、面積の広大な町です。「センターの利用者さんを送迎するのに片道30kmですよ」とで迎えてくれたILセンターの担当者が笑います。
ILセンターの周囲には仮設住宅がたくさん立ち並んでいました。主に双葉郡から、あわせて24000人が避難してきているとのことです。

33万人の地方都市に24000人が来ることで、医療や介護は供給不足となり市民と避難者の対立のタネになりかねない状況がつづいています。避難者は立ち入り制限が解除されても戻る人は一割程度とのことです。
背景として線量が低くなっていても原発の事故が収束せず「いつ、『また』があるかもしれない」不安があること、そして戻っても商店や病院など生活するための資源が乏しいこと(救急車を呼んでも2時間かかる)、高齢だったり体力が無かったりして戻れない人、そして賠償金も「財物補償ですから、ローンの残っている家はローンでお金が消えてしまう。古い家は補償金が低い。もらった全額が残ることはないし、残った金がたとえば200万あったとして新しい家が建てられますか?所得補償は低すぎます」。

また東京電力の慰謝料は避難が解除されれば出なくなりますが、その慰謝料が元となり福島県民同士がいがみ合う構造も徐々に現れてきているとのことです。

たくさん立ち並んだ仮設住宅にしかし、人影はまばらでした。「みんな引きこもっているみたいでね。お年寄りなんかそれで更に足腰が弱くなっちゃうし。」ふるさとを奪われ、いつ帰る事が出来るかもみえないまま、摩擦を避け閉じこもっている日々。

「震災から1年くらいは、全国から支援が届いたり、イベントをたくさんやったんだけど、徐々に人も減ってきてね、もういいかな、ってやらなくなった。」しかし、現在も避難者の苦難は全く終わっていません。

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