福島応援

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2014年1月11日土曜日

2014年1月11日活動報告

~千日が過ぎて~


2013年12月22日(日)府中市白糸台文化センター講堂にて福島応援OnSongの活動報告会が開催されました。福島県から札幌へ自主避難された宍戸隆子さんのお話を中心に、学生たちの発表、三多摩青年合唱団の歌など盛りだくさんの内容で、盛況のうちに無事終えることができました。

しかし、宍戸さんの報告された自主避難者の現状は、震災から千日が過ぎた今でも終わるどころか新たな段階を迎えていることを伝えるものでした。震災や津波による被害があったことよりも原子力発電所の事故による核汚染が住民からふるさとを取り上げてしまったこと、子どもたちに甲状腺がんが頻発していること。にもかかわらず県民の中では「放射能」を語れないこと。千日が過ぎ「避難」という一時的な対応では済まなくなってきていること。避難者としては放射能から逃れてきているのに、核汚染の可能性が否定できないものを「食べて応援」する気持ちにはなれないこと・・・。

そして、宍戸さんは言います。「もう避難する、しないを良し悪しで語ることはできなくなってきた。福島に残る人、移住する人それぞれが、これから幸せに生きることを考えなければならない。支援で色んな物が送られてきたが、お金や物を“もらえるもの”と思ってしまうと、その時点で停まってしまう。自立できなくなってしまう。私はみんなに自立してもらいたい。」。


自立は何をもってそういうのか、中々答えの出ないテーマです。「一人で何でもできるようになることが自立というイメージがあるが、違うのではないか」との意見もあります。福島応援OnSongは難病患者やその支援者が多く関わっていて、たとえば患者さんの「そうしたいけどできない」ことにどう向かい合うか議論になることが多々あります。しかし、宍戸さんが言うように「幸せに生きることを考える」には、その人それぞれが考えて実行できる足場になるものが必要なのは確かです。

地震の後、東京電力福島第一原子力発電所が事故を起こしたために、ふるさとを追われ、住む所を失い、仕事を失い、将来の見えない、安心安全を感じられない暮らしの中に居る人が、これから幸せに生きることを考えるために必要なものを、どうやって得ていくのか。言わば、生きてゆく元気をどう呼び起こすか。福島応援OnSongの新たな課題が見えたように思えます

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