福島応援

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2011年12月12日月曜日

12月11日報告 その2

12月11日の活動では福島からのレポートとして中手聖一さんから寄せられた声明文を読み上げました

以下に原文を記します


原発震災が始まって、今日でちょうど9ヶ月がたちました。他県から復興の話が聞こえる中、福島の放射能による被害が、ますます明らかになってきました。県外への自主避難者は6万人を超えました。学校では子ども達が放射線量計を首からさげて授業を受け、米などの農作物でも通常よりはるかに高い基準をオーバーする放射能が検出されてきました。本格的被害がこれから始まる懸念が高まっています。地域の「除染」は掛け声ばかりで少しも進みません。モデル事業で一時的に放射線が下がっても、またすぐに元に戻ってしまいます。そして「廃棄物」の置き場に困り、いまは中断しています。


 私たち障がい者の暮らしにも、原発震災の影響が出ています。地域の仲間の何人かは、既に県外に避難しました。けれども、ほとんどの障がい者は「自分には避難は無理」と初めからあきらめています。また介助者や支援者の中にも避難者が多く出ています。新しいヘルパーがなかなか集まりません。慢性的な人手不足の状態が続いています。進むことも、戻ることもできない宙吊り状態が今も続いています。一方で、事故の話題の風化が始まっています。テレビや新聞では、「収束」「復興」の話題が増え、「汚染」「被害」は過去のもののように扱われ始めました。地元の人々の間でも、放射能のことを「忘れたい」「触れたくない」と思う人も出てきました。皆疲れてきているのです。
 その間にも放射能は、音もなく私たちの暮らしに近づいてきています。降り積もった放射能は、山々から田畑へ、住宅地へと移動して来ています。事実から目をそむけることは、将来の被害者を増やすことになります。これから数十年以上にわたる放射能の影響を考えると、事故の風化こそが被害を拡大させるのです。


 私たちが生き残るためには、これからが本当の勝負です。現在、福島の自立生活センターのメンバーが中心になり、全国の障がい者とともに、神奈川県相模原市に「サテライト自立生活センター」を作ろうとしています。障がいの有無にかかわらず、避難したい人が避難できる、「避難の権利」の実現を目指しています。そして、留まっている人たちへの支援も継続しなければなりません。被害を少しでも減らすためには、汚染されていない安全な食べ物の確保が特に重要です。


 3月11日以来、全国の仲間達からの支援・声援が、私たち福島の人間の心を支えてきてくれました。本当にありがとうございました。まだまだ共に乗り越えて行かなくてはならない課題が、私たちの前にはあります。これからもつながり合っていてください。新たな希望を見出す道のりを、共に歩んでください。よろしくお願いします。中手聖一



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